こんにちは、ダラス駐在員のアポロです。
今日はアメリカの議会で採用されている発声投票について紹介します。
アメリカに限らず、イギリスやカナダ、オーストラリアなど海外諸国で採用されており、駐在中の会議でも遭遇する機会がありました。
知っておくと会議進行がうまく進むかもしれません。
発声投票とは
発声投票とは英語でVoice Voteといいます。
投票というと選挙のように人の名前や政党の名前を紙に書くことが想像できます。
これを記録投票(Recorded Vote)といいますが、声だけで済ませることもできます。
声だけの投票方式を発声投票と呼びます。
発声投票は賛成多数が明らかなとき(反対ももちろんあり)、一刻も早く法案を可決させたいときなどが挙げられます。
賛成の場合は”Aye”、反対の場合は”Nay”と発声します。
賛成はアイやエイ、反対はネイと発音します。
”Present”と発声することもできますが、これは出席という意味で、投票棄権を表します。
最近のアメリカだとコロナウィルス関連の景気対策法で上院(Senate)が3月25日に可決した法案を27日に下院(House)が可決したときも、このVoice Voteで法案を成立させました。
【ワシントン】トランプ米大統領は27日、2兆ドル(約220兆円)規模の景気対策法案に署名し、同法案が成立した。これに先立ち、議会下院は発声投票で法案を可決。上院は25日に可決していた。
https://jp.wsj.com/articles/SB10437952476137304376704586287643174081006
議員がコロナウィルスに感染したくないから来場できない動き、つまり法案可決の先延ばしを無効化することもできます。
ネットフリックスで”ハウスオブカード(野望への階段)”というケヴィン・スペイシー演じるフランク・アンダーウッドが大統領を目指すドラマを視聴していたのですが、このドラマの中でフランクが可決させたい法案をこの発声投票によって無理やり可決させていたのが印象的で覚えていました。
ぼくもダラス駐在中にある会議の中で、明らかに全員賛成の議題の中で現地社員が発声投票を採用して、全員”Aye”と発声して可決していたのが印象的でした。
ハウスオブカードを見ていなかったら全員”Aye”と言いながら手を挙げている姿を見てキョトンとしたことでしょう。
まぁ会議の雰囲気で全員賛成は理解できたんですけどね。
発声投票(Voice Vote)まとめ
今日は発声投票(Voice Vote)について紹介しました。
議題に対して全員一致が明らかなときや、記録投票する時間を省略したい、一刻でも早く法案可決したいときなどに使われます。
賛成の場合は”Aye”、反対の場合は”Nay”と発声します。
最近だとコロナウィルス関連の景気対策法案可決のときに下院で採用されました。
以上、少しでも参考になれば幸いです。