こんにちは、マリオットプラチナのアポロです。
マリオット・ボンヴォイ提携のクレジットカードは世界各国で発行されていますが、日本版と米国版では付帯する特典やステータスが大きく異なります。
今日は日本で発行されている「Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス® プレミアム・カード」と、米国で発行されている「Marriott Bonvoy Brilliant® American Express® Card」の比較記事となります。
なおアメリカは日本からの発行制限があることに注意しましょう。
本記事では、両カードを年会費、特典、使い勝手の面から徹底比較し、どちらが合っているかを解説しました。
目次【本記事の内容】
- 1.カード概要比較
- 2.年会費と元の取りやすさ
- 3.エリートステータスの違い
- 4.無料宿泊特典の差
- 5.旅行・空港関連特典
- 6.ポイント還元率・使い勝手
- 7.取得難易度
- 8.どちらが向いているか
- 9.まとめ
カード概要比較
まずは両カードの基本的なスペックを一覧表にして比較してみました。
項目 | 日本発行 Marriott Premium | 米国発行 Brilliant |
---|---|---|
カード券面 | ![]() |
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年会費(税込/US$) | 82,500円 | $650(約97,500円、1ドル150円換算) |
発行ブランド | American Express | American Express |
入会ボーナス | 約8〜12万P(キャンペーン時変動) | 約9〜18万P(キャンペーン時変動) |
年間更新特典 | 年400万円利用で無料宿泊1泊(75,000P相当) | クレカ更新で無料宿泊1泊(85,000P相当) |
エリートステータス | ゴールド自動付与 (年500万円利用でプラチナ昇格) |
プラチナ自動付与(無条件) |
無料宿泊特典 | 75,000P相当 (手持ち15,000P追加可能) |
85,000P相当 (手持ち15,000P追加可能) |
宿泊実績付与 | 15泊分の宿泊実績 | 25泊分の宿泊実績 |
ポイント還元率 |
|
|
空港ラウンジ | プライオリティパス付与なし カードラウンジ利用可能(同伴1名無料) |
Priority Pass Select(同伴者2名無料) |
年間決済ボーナス | 年400万円利用で無料宿泊 年500万円利用でプラチナ |
年$60,000(約900万円)利用で追加無料宿泊特典(85,000P相当) |
その他特典 | ポケットコンシェルジュ20%キャッシュバック | $300(約45,000円)レストランクレジット(毎月25ドル付与)、グローバルエントリークレジット |
年会費と元の取りやすさ
日本版マリオットプレミアム
日本版は2025年8月のリニューアルで82,500円(税込)に大幅値上げされましたが、75,000ポイントまで利用可能な無料宿泊特典(年400万円決済が必要)と手持ちポイント追加で最大90,000ポイントまでの宿泊が可能です。
例えば、以下のようなホテルが無料宿泊特典で宿泊可能となります。
- ザ・リッツ・カールトン日光:85,000ポイント(通常1泊10〜15万円)
- W大阪:70,000ポイント(通常1泊8〜12万円)
米国版ブリリアント
一方、米国版は$650(約97,500円、1ドル150円換算)とさらに高額ですが、毎年付与される$300(約45,000円)レストランクレジットと85,000ポイントまでの無料宿泊特典を活用すれば、十分に回収可能です。
ただし、日本から米国版を保有する場合、年会費は為替レートによって上下する点に注意が必要です。
エリートステータスの違い
最も大きな違いはステータス付与条件です。
日本版の場合
- ゴールドエリート自動付帯
- 年間500万円以上の決済で翌年プラチナに昇格(旧400万円から引き上げ)
- プラチナ維持には継続的な高額決済が必要
- 15泊分の宿泊実績が自動付与
米国版の場合
- 申し込み時点でプラチナエリートが無条件付与
- カードを保有している限り自動更新
- さらに年間25泊分の宿泊実績が自動付与
- 客室アップグレード:空室状況に応じて
- レイトチェックアウト:16時まで(空室状況による)
- 朝食無料:2名分
- ラウンジアクセス無料:2名分
- ウェルカムポイント
- 50%ボーナスポイント
- 無料Wi-Fi:高速インターネット接続
日本版でプラチナを維持するには年間500万円の決済が必要ですが、米国版なら保持している限り自動更新されるのは大きなメリットです。
無料宿泊特典の差
無料宿泊特典の上限ポイントの違いは、利用できるホテルのグレードに直結します。
日本版:75,000ポイントまで(手持ちポイント追加で最大90,000ポイント)
利用可能なホテル例:
- ザ・リッツ・カールトン日光:85,000ポイント
- W大阪:65,000ポイント
- 軽井沢マリオットホテル:50,000ポイント
米国版:85,000ポイントまで
利用可能なホテル例:
- セントレジス京都:85,000ポイント
- ザ・リッツ・カールトン東京:90,000ポイント
- 海外の高級リゾート多数
必要ポイントは日々見直され、特に最近はインバウンド増加に伴い、年々増加傾向であることに注意しましょう。
旅行・空港関連特典
日本版の空港特典
- 国内主要空港ラウンジ無料(同伴1名無料)
- 手荷物無料宅配サービス
米国版の空港特典
- Priority Pass Select(同伴者2名まで無料)
- グローバルエントリー/TSA Pre✓®クレジット
米国版は同伴者が2名まで無料となる点でPriority Passの利用条件が優遇されています。
ただし、Centurion Loungeへのアクセスはできません。
ポイント還元率・使い勝手
基本還元率
- 日本版:一般加盟店3P/100円、マリオット系列6P/100円、公共料金0.5P/100円
- 米国版:一般加盟店2P/$1(約150円で2P)、マリオット系列6P/$1(約150円で6P)、レストラン3P/$1(約150円で3P)
マイル交換
マリオットポイントは3:1で航空マイルへ交換でき、6万ポイント移行ごとに5,000マイルのボーナスが付きます。
対象航空会社:
- ANA
- JAL
- ユナイテッド航空
- デルタ航空
- そのほか計40社以上
ポイントの有効期限
マリオットポイントは実質無期限です。
最後のポイント獲得・利用から24ヶ月で失効しますが、カード利用やホテル宿泊で自動延長されます。
取得難易度
日本版の取得条件
- 日本在住
- 日本の銀行口座
- 年収500万円程度(目安)
- 安定した収入
米国版の取得条件
- 米国住所
- SSN(Social Security Number)またはITIN
- 米国のクレジットヒストリー
- 年収$50,000(約750万円、1ドル150円換算)程度(目安)
日本在住者が米国版を取得するには、駐在経験やアメリカのクレジットヒストリー構築が必要で、難易度は格段に高くなります。
また支払いは米ドルになるため、持ち続ける仕組み構築も必要です。
どちらが向いているか
日本版が向いている人
- 国内在住でマリオット利用が多い
- 年間400万円以上カード決済できる
- マリオットのベネフィットを享受したい
米国版が向いている人
- 年数回以上海外マリオットに宿泊
- 初年度からプラチナステータスが欲しい
- 高級ホテルでの無料宿泊特典を最大限活用したい
- 米国での生活経験やクレジットヒストリーがある
まとめ
日本版と米国版の最大の違いは、プラチナステータスの即時付与と無料宿泊特典の上限ポイントです。
日本在住者にとっては日本版の方が取得しやすく、国内利用でも十分元が取れます。
年間決済額が500万円に達するなら、プラチナステータスも獲得可能です。
一方、海外旅行が多く高級ホテルを好む人、そして米国でのクレジットヒストリーがある人なら、米国版のブリリアントカードが圧倒的に有利です。
どちらを選ぶにしても、マリオットボンヴォイアメックスは旅行好きには欠かせないカードです。
高額な年会費以上のベネフィットを享受できるなら持つに値するクレカと言えるでしょう。
以上、少しでも参考になれば幸いです。